「光脱毛やレーザー脱毛を受けると皮膚がんのリスクが高くなる」という噂を聞いたことがあるかもしれません。
皮膚がんと言えば太陽の光を浴びすぎることで発症リスクが高まることで知られていますから、同様に肌に強い光を当てる光脱毛やレーザーで皮膚がんになってしまうのでは…という発想からそのように言われているようです。
そうであれば、同じ原理で脱毛する家庭用脱毛器も危険ということになりますよね。では果たして、家庭用脱毛器で皮膚がんになるリスクは高まるのでしょうか。
◆光脱毛の光に発がん性はない
まず結論から言うと、脱毛サロンや美容クリニックで受ける光脱毛やレーザー脱毛にしても、家庭用脱毛器で自己処理するにしても、これらに利用されている光に発がん性はありません。
そもそも皮膚がんのリスクを高めるのは太陽光の中に含まれる紫外線。
紫外線とは光を電磁波の長さによって種類分けした場合に最も短い波長の光として分類されるもので、電磁波の波長は短ければ短いほどエネルギーも強く人体にも影響を及ぼすことが分かっているため、紫外線が最も危険な光であると言われているのです。
一方で、脱毛のために使用されている光は赤外線で、これは電磁波で言えば最も波長の長い光。
紫外線とは対極にある光とすら言えるかもしれません。
使用している光の種類が全く異なるため、発ガン性について心配する必要も全くないわけです。
むしろこの赤外線はエネルギーが低く人体への影響の心配がないことから、脱毛以外にも幅広く利用されています。
こたつや電気ストーブ、オーブントースターなどがその代表例で、これらを使用してがんになったという話は聞いたことはないのではないでしょうか。
◆家庭用脱毛器によるリスク・副作用は?
以上のことから脱毛による皮膚がんのリスクはないことは分かりましたが、では脱毛器を使うことによるリスクは全くゼロなのか?というと、そうではありません。
脱毛器から発せられる光には黒や茶色に反応する特性があり、この性質を使って毛根部分のメラニン色素を壊すことで脱毛するわけですが、この性質上、ムダ毛以外の肌の色の濃い部分、例えばホクロやシミ、日焼けした部分などにも反応し発熱させてしまいます。
このため使い方を間違えると火傷を負ってしまうリスクがあるのです。
ただし、家庭用脱毛器は素人が自宅で使用しても安全なようにかなり出力を低めに抑えていますから、きちんと使用上の注意を守って使用すればそのようなアクシデントを起こすリスクは非常に低いと言えるでしょう。