家庭用脱毛器のスペックとして、「ジュール」という単位が使われているのを見かけることがあるかもしれません。
「『ジュール』って確か物理で習ったような・・・」と頭をひねっている人もいるかもしれません。
このジュールに関してはハッキリと表示していない家庭用脱毛器もあるので、あらゆる脱毛器を比較する際の目安にはならないのですが、ある程度この「ジュール」について知っておけば家庭用脱毛器を選ぶ際の目安にはなります。
◆家庭用脱毛器における「ジュール」とは?
まず一般的な意味において「ジュール」とは、例えばある物体を動かすのに必要とするエネルギーの単位のこと。
エネルギーの単位というと「カロリー」を思いつくかもしれませんが、このカロリーとは同じエネルギーの単位でも「1gの水を1℃上昇させるのに必要な熱エネルギー」を測るときに使う単位であり、運動エネルギーを測るジュールとは異なります。
これを脱毛器に当てはめて考えた場合、「ジュール」とは脱毛器のエネルギー量、つまり光の強さ・出力値を表す単位となり、ジュール数が高ければ高いほど出力の高い、強い光を発する器械と判断できるわけです。
しかしこれは全く同じ種類の光を搭載している器械同士で比較した場合であって、実際には機種によって搭載している光の種類が異なっているため、一概にこの数字だけを見て脱毛効果の高さを判断することはできません。
例えばレーザーの場合直進するという性質があるため、照射部分は全てムラなく同じジュールの光が当たることになりますが、フラッシュライトの場合光が拡散するため、中心部分のジュールは高く円周上に外へ広がるにつれジュールは低くなっていきます。
またレーザーは一定の強さで毛根部まで届きますが、フラッシュライトの光は先へ進むにつれて弱くなっていきます。このため同じジュール数でも、実際に毛根へ与える影響力は光の種類によって違うというわけなのです。
◆脱毛効果が得られるジュールの目安は?
では具体的に何ジュールあれば脱毛効果が得られるのかと言うと、これも脱毛したい毛の毛質によって異なります。
脱毛の場合、毛が薄くて細いほど光に反応するメラニン色素が少ないことになるので、それだけ高い出力を必要とすることになります。
なので産毛のような薄い毛を脱毛したいのであれば36~40ジュールほど必要になりますし、逆にメラニン色素の多い太くて黒い剛毛を脱毛したいなら14~20ジュール程度で効果が得られるでしょう。
ただし、家庭用脱毛器は勿論、脱毛サロンでも30ジュール以上の出力を出す器械はないと言われています。